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2024/05/19 12:52 |
心 渇く
※勢いで書いた。
ちょっとフラストレーションが溜まってた。






荒んでいく心  欲は増し 渇きに震える

素直になると 余計な事言っちゃって後悔ばかり

あぁこの気持ちはどうしたらいいのだろう

どうすれば抑えられる?

笑われるだけの道化で良かったのに

賢くなりたくない  バカでいたいの

月を見て心躍らなくなったのはいつ

月を綺麗に見ていられなくなったのはいつ

心が渇いてくる この渇きを潤してくれるものを 私は欲しているの

もっと溺れさせて  下手な刺激はいらない

渇ききった心に火を燈したあなた

手をのばしたいのに 渇きが邪魔をして 別の何かで埋めたい

いつになったらこの渇きは満たされるのか

教えて?

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2014/05/11 03:11 | Comments(0) | 物書き
夢桜-yumezakura-
何かが変わると思って入学してきました。

「それで?君は変わった?」
「わからないから聞いてるんだけど?」
「変わったんじゃない?変わってないとこもあるけど。」
「微妙な解答だね」
「お前が無茶振りしてくるからだよ」
そう言いながらも穏やかに微笑み彼は私が座っている隣の席へと腰を落とした。



夢桜―ゆめざくら―



「それで?こんな無人の教室に何時までもいるお前の用は?」
「……別に」
「別に、って顔してないけど?」
「うるさい」
「そう言えば告白してこなかったのか?誰だっけ…ほら、あの2組の…高…」
「うるさーーーーーーーい!!!」
ガタっ
机を思いっきり叩いて立ちあがる私。
「あ、涙目。フラれた?」
「そうじゃない。って言うか告白してない。」
「何それ。もう会う機会ないだろ?」
「そう……だけど…」
「せめてアドレスくらい聞いてこいよ。」
「…るっさい!!」
「どこが?」
「アンタに関係ないでしょ。」
「ふぅん…別に良いけど。で、俺の質問に答えてもらってないんだけど?」
彼に少し不機嫌な声色が混じる。
そんなの私の知ったこっちゃないが。
「ここにいた理由だっけ?」
「そう。」
「ホントに何でもない。ただ気付いたらずっと座ってて、そしたらアンタが来ただけ。」
「へー。珍しいね。あんなに学校嫌ってたのに。」
「そうだね…でもいざ離れることになると寂しい…のかな」
「そんなもん?」
「うん。」

……会話が続かない。
何時もなら昼休みの時間でさえ足りないくらいだというのに。

「ならさ、」
「?」
「ちょっと学校デートしようか?」
「はぁ?!」
「ほら、行くぞー!」
そう言って立ちあがった彼は呆然としている私の手を取って走り出す。

「ちょ、ちょっと!どこ行くの?!」
「いーから!」

そう言って少し走ってたどり着いた先は1年生の教室。
「あ。」
彼は手を離しキョロキョロしながら席に着く。
少し離れた手に寂しさを感じた……気のせいかな?
「確か俺がここでー」
その言葉に私は彼が何をしたいのか少しわかった気がした。だから、
「……私がここ」
席に座って、それと同時に彼の我が儘に付き合ってあげようと思った。
「確かさー」
「アンタが私に話しかけてきたっけ、購買って何があるか知ってる?ってさ。」
「そうだっけ?」
「都合のいい頭だねぇ、しかも入学したばかりなのに購買のメニューなんて知るわけないじゃん。」
「今さらそれ言う?!そういやそん時のお前ぼーっとして間抜け面だったよな~。せっかく可愛いのにマジ台無し。あれで俺の印象が間抜け面に変わったもんなぁ~」
「何それ?!すっごく失礼!しかもそんな話初めて聞いた!!」
「だって言ってないし。」
「そうだけど!…あれ、ってか、なんでこんな仲良くなったんだっけ?」
「さぁ~」
「あ、だよね~。」
「でもさ、なんか考えてる事とか、することが似てたよな、俺達。」
「そうね、確かに。」
「違う場所にいたけどほとんどいる場所一緒だったしな、お昼とか。」
「っていうか、ホントにたまたまなの?アンタの場合狙って来れそうな気がするんだけど。」
「たまたまです~」
そう言って彼が立つ。
私も立って彼の後ろをついて歩き出す。
多分、次の行く先は……体育館
「お、扉開いてんじゃん。」
私達はスリッパを脱ぎ、ずかずかと入る。
「おー、用具も使えんじゃん!バスケしようぜ!1オン1」
「アンタの運動能力に勝てるわけないじゃん!!」
「気にすんなって!お前だってそれなりにできんじゃん!こういうのは楽しんだもん勝ち!」
そう言って彼はボールをリングに向かって投げる。
リングをなぞる様に回ったボールはポスッという音を立て下に落ちる。
「な?」
「いや、意味わかんないから。」
「はは!」
そう言って私はブレザーの上を脱ぎカッターシャツで彼の前に立つ。
「3本勝負ね、体力無くなってるから。」
「俺も多分それくらいで限界」
「いくよ!よーい…」
「スタート!!」




『はぁはぁはぁはぁ』
ぜ、全力でやったけど1本もとれなかった……
「ふー…いい汗かいた。よし次は……」
「ちょ、はぁ、私…休憩終わってない。」
「じゃあ、お前が鬼な!俺次の所いるから頑張って探せよー!」
「え?!」
「あ、ちなみに30数えろよ!じゃあなー」
そう言って彼はあっという間に扉の外へ。

「はぁ、勝手すぎるでしょ…いーち、にー、さーん…。」

多分次は…

ガラっ

ぱちぱち
「ご名答~」

窓を全開にして夕日をバックに立つ彼は何か絵になっていて少し見惚れてしまった。

「そりゃあ3年いればね。それに1年の時の教室、体育館、アンタなら次は2年の教室かなって。多分最後は……」
「あー!待った!それはまだ言うな!」
「何でよ?」
「いいから!」
「はー…まぁ良いけど。それにしてもこの教室はホント梅の花がきれいに見えるね」
「だろ?」
「何でアンタが偉そうなのよ…」
「だってここの梅がキレイに見えるって教えたの俺じゃん。」
「そうだったかしら?」
「都合のいいことだけ忘れてね~?」
「気のせいだって。」
ぴゅー
突然勢いの強い風が吹く
「うー、さむっ!」
「春一番かな?」
「どうだろう?さ、次行きますか!次はお前が隠れる番だからな!」
「え、それまだ続けるの?!」
「当たり前!じゃあ数えるからな!」
「ちょ、早いって!!」
私は慌てて教室から飛び出す。
「はは!なんだかんだ言っても最終的には乗るから面白いんだよなー。あいつは。」
そう言って彼は1から順番に数え始めた。
「さんじゅう、っと。」

さぁ、探しに行きますか。
いや探しに行くまでもないかな、俺の予想じゃ多分アイツは屋上だ。








「う~、さむ~。やっぱ屋上は間違いだったー!」

この場所、わかるかな?
アイツ…ならわかるよね。
わかるわかる、早く寒い屋上から出させて~


カツン カツン カツン

ガチャ

「やっぱり、バレちゃったかー!ってか見つけるの早す…え」

そこには彼の姿は無く扉も開いた気配がない。
「え…?」
これってまさか……?!

ガチャガチャガチャガチャ

「う、嘘?!」

閉められた?!?!
え、これ閉じ込められたってこと?!ちょっと、今日で卒業だよ?!何が嬉しくて明日の解放まで待ってなきゃいけないの?!

「誰かー?!?!?いませんかー?!?!?」

シーン…

「あぁ!どうしよ?!…ってそう言えば携帯持ってたじゃん、私。文明の利器よねぇ~」

ピッピッピッ…

「あれ、そう言えばアイツ携帯持ってなかったっけ?」


“俺、家電に掛けないとでないから”

「……役立たず…だから携帯買えって言ったのに。」

まぁそのうちアイツが気付いて鍵開けてくれるでしょ。
大丈夫、大丈夫、アイツはそんな薄情な奴じゃない、うん。

そう思い、ふとグラウンドに目を向ける。

「あ。」

あの後ろ姿は…

「ちょ、ちょっと―!!!!!!!!何帰ろうとしてんのよ―!!!!!!」

彼は後ろを振り返りキョロキョロしている。

「おくじょおおおおおおおおおお!!!!!」

グラウンドに響く私の声、そして彼はまるで最初から気付いていたかのように右手を上げ私に手を振る。

パチン

音は聞こえてこなかった、屋上からグラウンドだって距離があるからそんな細かい動きまで確認でいたわけじゃない。…けど、確かに私はその音を聞き、彼の手の動きを見た。

そして音とともに咲く、桜たち。
まだ開花するまで半月はかかるはずの桜が私の目の前で一斉に花びらとなって飛んでくる。

「うそ…」

“ソツギョウオメデトウ”

そしてグラウンドに浮かぶ桜のメッセージ

そしてそのメッセージが風と共に消え、グラウンドが見えなくなるほどの桜が私の視界をようやく解放した頃には彼の姿は見えなくなっていた。

そして閉まっていたはずの屋上の扉が開いていて、気付いたら学ランのボタンが一つ私の足もとに置いてあった。

「……ばいばい。」
「まだ学校いたの?!」
「あ、」
「屋上からアンタの叫ぶ声が聞こえて部活の集まり終わったとこだし来てみたら……誰に向かって言ってたのかもわかんないし。頭がおかしくなったのかと思った。ま、アンタしょっちゅうお昼休みに独り言言いながらご飯食べてたし、あんま気にしてなかったけど。…ってあ!!ボタンじゃん!告白成功したの?!」
「ううん。」
「じゃあそのボタンは?」
「もう見えない友達から」
そう言って私はボタンをポケットにしまい歩き出す。
「お腹すいたし、これから打ち上げいこ!」
「いいねぇ!カラオケでオールなんてどう?」
「さんせーい」

夕暮れの中、私達は学校を出た。





<了>

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2012/03/21 23:29 | Comments(0) | 物書き
参題→別れ/涙/笑顔





「何か呆気ないね。」

「うん。」

ホントだ、呆気ない。

「……こんな簡単に終わるなんてさ。」

「いいんじゃね?元を正せば赤の他人だから…な?」

そう、赤の他人…だから俺は…。

「そっか……」

「あぁ。」

「神田ぁ~…」

「うん。」

泣かないで、俺の愛しい人。

「今゛ま゛で、ありがとね…?」

「うん……水無月!!」

ごめんな…?

「?」

「笑って?
俺は…水無月の笑顔が一番好きだからさ!」

君の涙が見たくない、それは俺の我儘?

「うん…!
じゃあね、ばいばい、神田!!」

「じゃあな!」

これで良いんだ。

キー――――ガッチャン

「……ここも寂しくなっちゃう…グズ…んだな。」

ホントに行っちまった…水無月…。

水無月とは高校を卒業してから同棲を始めた。
親がいない俺は俺の一人暮らしのアパートに水無月を呼んだ。
今日、同棲を始めて1年が経った。


「うぅ…じの゛がー…ヒックヒク。」

部屋の隅で涙を流す俺。
今日から俺と水無月は別々の道を歩んでいくんだ…そう、別々のみ…ち。

「荷物、いつ取りに…くるんかな…?」

俺がこっちにいる時までに取りに来るのかな?
そうしてもらわないと困るな…ハハ。

「ダメだな…俺。」

期待してる、水無月と会えることを。

原因は俺なのに。
もうすぐフランスへ飛ぶんだ。
カメラマンの仕事……いや、俺の夢のために。
こんなに早く来るとは思わなかった。
だって、まだこの仕事始めて1年だぜ?
お偉いさんは言う『天賦の才だ』と。
ただ、一番可愛かった水無月を…水無月の笑顔を撮った、それだけなのに。

でも、夢なんだ。俺の追いかけてきた…夢。
でも、俺の夢はあっちで、水無月の夢はここにある。
だから俺があいつを縛っちゃ駄目なんだ…だってあいつを縛る権利なんてどこの誰にも、俺にだってさえない。
仕事で外国なんて夢にも思わなかった。
結婚して、ガキができて、そんで、のんびり写真撮りながら今みたいな生活が続くんだと思ってた。
水無月と、ガキと、俺がいて……やべ、せっかくこらえてたのに…。

「俺って…ホント不器用。
笑えてくる…ハハ!」

涙が止まらないんだよ…!

「しのか…じの゛が…!ヒック、うぐっ」

ホント、ホントに馬鹿だな。
こんなにもあいつが必要なのに…でも、これで良いんだ。
あいつは何も知らないまま、俺のことを忘れてくれればいい。
その方がきっと幸せになれるから。











「ホント…バ神田…ヒックヒク」

私が知らないとでも思ってたの?

「なんで…何も言ってくれないのよ…!」

知ってたわよ!外国に行くこと…それを必死に隠してたことも。
私が昔言った夢を今でも覚えて応援してくれてる…だから別れようと切り出してくれたことも。

「とっくに…覚悟なんか決めてたのよ…」

だって、今の私の夢は“神田の夢を誰よりも近くで応援すること”だもの。

「…うん、やっぱり私にはこんなの合わない。」

神田と別れるなんて無理。
例えホントに他の女ができたとしたらまた奪い取って見せる。
だって私、神田が好きだもん!
あの人しか考えられないくらい好きになっちゃったんだもん。
だから…大人しく別れてなんかあげないんだからぁああああ!!




――――――「水無月…みなづき…ごめん、ごめんな…。」

ガッチャン!!!!

「神田!!!」

「みなd」

「私、待ってるから!」

「!」

「アンタがフランスから帰ってくるの!
ずっとずっとこの街で待ってるから。
でも、アンタが帰ってきたら私の居場所くらい、アンタが探しなさいy…キャッ」

ガバッ

「紫乃華!!」

「…かんだ…苦しい…。」

「ごめん、紫乃華!
やっぱり俺……一緒に来てほしい!」

待たせるなんてさせない。

「?!」

「ホントは来てくれるって自信がなかった。」

聞く勇気がなかった、臆病な俺。

「プロポーズもしてないのに、“一緒に来い”だなんて言えなかった。
来るわけないってそう思ってた。」

「…………。」

「だけど、水無月は待ってくれるって言った。
それは俺で良いってことなんだよな…?」

「……当たり前でしょ。
何のために別れた男の家まで戻ってきたと思ってるの?」

クスクス、と神田の腕の中で笑う水無月。

「ねぇ、言ってよプロポーズ。」

「な、なんだよ?!」

「だっていづれは言うつもりだったんでしょ?」

「……そ、それはそうだけど…。」

「ほら!早く!そうしないと私、また出てくぞ!」

「ちょ、それはマジ勘弁!言うから!」

「あはは!」

はぁ、俺、一生水無月に敵わないかも。

「……言うぞ?」

「うん!」

「俺をここまで泣かせて、やつれさせてくれるのは貴方だけです。」

「…それだけ?」

おまえ、ホント意地悪だな!

「…いつも笑っていられるのも、良い写真が撮れるのも、親がいなくなった俺を癒しれくれるのも、他の誰でもない、水無月紫乃華だけです。
俺は紫乃華のおかげでここに生きてます、これから先もこんな俺の全てを……受け止めてください。
……愛してる、紫乃華。」

「………」

「………」

「ぷ…ははっはっははっはは!!」

「何だよ!」

「ううん、いつになく神田が真面目だったからつい。あー面白い!」

「お前なぁ……。」

「ごめん、ごめん!」

「……で、返事は?」

「そんなの決まってるでしょ!これからもずっとよろしくね、謙斗!」







あー、今俺一番幸せカモ。
腕の中で一番愛した人が笑ってる。
俺は一回選択を間違えた……けど紫乃華となら何度でもやり直せそうな気がするんだ。
俺が紫乃華を愛し続ける限り…な?
さぁ、俺の人生計画はまだまだ進化し続けるぜ!










<了>
強制終了万歳\(^o^)/
最後がやっつけっぽく見えるのは気のせいwきっと気のせい!←
なんか、年齢的に無理矢理感があるんだが気のせいだ!←そればっかりか
神田の夢は小さい頃からカメラマンです。
水無月の夢は具体的に決めてない←ぁ
でも、夢を邪魔したくない神田の気持ちは分かってほしかったり。
途中、水無月がヤンデレのように見えたのは気のせいではないはずww

こっちはハッピーエンドで終わらせてみたけど
もうひとつお題を一つ変えてバッドエンド風にしてみた、ご賞味あれ!

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2011/03/23 22:21 | Comments(0) | TrackBack() | 物書き
参題→帰宅時/傘/雨





「はぁ、(なんで学校出て早々雨なんか降るのよー…。)」

ガランガラン

「いらっしゃいませ。こちらへ」

今日も長く鬱陶しい授業が終わりやっと帰れると足早で学校を出たは良いがこの有様。
今日も今日とて遅刻ギリギリで天気予報なんて見てなければ、折り畳み傘を毎日常備してる女子でもない。
あと少しで門が閉じられるところを神田と走ってたくらいだ、私は。

「(これからどうしよっかなー。お金もあんまないのに適当に雰囲気でこんなキレーなお店入っちゃったし。)」

とりあえず友達が近くを通るのを待とう、うん。
そして入れてもらおう、我ながらナイスアイディアだ!










――――――――――「はぁ、(水無月追いかけてきたのに、アイツ速すぎじゃね?)」
どんだけ学校嫌いなんだよ?!
陸上部の俺ですら追いつけないとかあいつ、やっぱり勧誘しとくべきだったか??

「それより傘だな、うん。」


「ありがとうございましたー。」


「はぁ、ホントは水無月と帰る予定だったのになぁ。」

んで、俺の金はビニール傘一本分の値段くらいしか入ってないからそれで傘買って相合傘して、そんで…きゃっ、俺ってば乙女☆


そんな神田の妄想をよそに…

「……んだー!!」

「?」

「…ぁんだー!!!」

「??」

何か聞き覚えのある声が…。

「か・ん・だーっ!」

「!!!」

「ふー、やっと追い付いた!
アンタ歩くの速過ぎなのよ!どんだけ早く帰りたいわけ?!」

「いや、お前に言われたくないし。
…ってかなんで水無月がここいんの?
てっきりダッシュでもう家かと思ったぞ?」

「とりあえず、傘に入れて!」

「お、おう。」

「ふー…いやぁ、すごい雨!」

「そ…そうだな…。
(あれ、これって相合傘じゃね??え、ちょ、マジで?ちょ、緊張してきた!!)
……で、何で早く帰ったと思われる水無月さんがここにいらっしゃるのでしょうか?」

落ち着け、俺!!

「ん?あー!
そうそう、急いで学校出てきたのは良いんだけどね、突然の雨でしょ?
近いっても学校から私の家って20分はあるじゃん?
流石にそんなに走る体力私にはないわけよ、だからねとりあえず近くに喫茶店があったから入って、傘持った友達が通りかかったらその人に入れてもらって近くまで入れてもらおうと…。」

「そこで俺が来たと?」

「そう!いやぁ、私ってホントラッキー!
苑華とか山田君とかだったら駅方向じゃん?
10分は走らないと家つかないから覚悟してたんだけど、神田でよかったー!
隣だもんね!」

「へー。(それは俺もラッキー!)」

やばい、ニヤけ止まんないかも。
隣で水無月が笑いながら話してくれる、あ、今いい雰囲気じゃね??

「でも神田が珍しいよね?」

「あ?」

「だっていつもの神田なら、『お小遣いせつやく~』とか言って走って帰ると思ってたよ。
陸上部だし、アンタ足速いでしょ?」

「んーあー…。」

「あ、もしかして誰かと相合傘する予定で買ったとか?」

一瞬の沈黙
神田の心は氷点下まで凍りついた!!

「あ、いや、そういうわけじゃなくて!!
今日はビニール傘買いたい気分でー…」

「ふぅん。しまったなー。
こっからじゃまだ15分は走らないとー…でも、流石に相合傘邪魔するのは嫌だなー…。
うん、ごめん!今から走って帰るわ!早く行ってきなs」

「いや!あのな?!」

傘を出て行こうとする水無月の腕を神田はしっかり握りしめた。

「お前が濡れて帰ったら俺が困るの!」

「へ?」

「……水無月と……だったんだ。」

「神田???」

「だーかーらー!
俺は水無月と元々から相合傘するつもりだったの!
恥ずかしいんだから何回も言わすな!!」

「!!!」

「だー!もー、恥ずか死しそうやわ!!」

「そっか!そういうことか!」

「え?!」

もしかして俺の気持通じちゃった感じ?!
これはまさかのOKイベント?!

「ごめんね、私気付かなかったよー!」

「もしかして、OKとか…?」

「OKも何も私と友好深めたいんでしょ?!
あ、もしかして神田の方があと1カ月は年上だから面倒見てくれてるとか?
神田やっさし―!」

「……は?」

「え、私と友達から親友へと友好を深めたいんでしょ??」

「はぁ…まぁ、今日はそういうことでイイデス、ゴメンナサイ。」

「?」

鈍感なこいつだけどきっと落として見せる!
だからそれまでは友好でも何でも深めてやらぁ!
見てろよ、水無月!!


そんなことを気づかされた雨の日の放課後―









<了>

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2011/03/23 22:07 | Comments(0) | TrackBack() | 物書き
参題→プロポーズ/ホワイトデー/約束









3月14日 ホワイトデー
先月は何か災難だったような…
そうでもないような、まぁいいか。
そういえば、今振り返ってみると神田からお返しっての貰った記憶がない。
いつもありがとうって言われて終わりだったな。
あれ?なんか不公平じゃない?
というか高校生になって気づくなんて自分の馬鹿さに泣けてくるわ!!
まぁ、どっちにせよ、今年のあの女の子からの量を返すわけでもないだろうから、私にもお返しが来ることはない。
…なんか言ってて虚しいな。
まぁ幼馴染だからその辺の女の子たちと扱いは同じですよね。
何を言ってるんだ自分。
先月の甘い雰囲気にのまれてないか?
考えるだけ頭痛くなってきた。

ぼーっと歩いてたらなぜか屋上の扉の前に立っていてドアノブに手をかけて屋上へと降り立った。
ほんとに何で?!
まだ寒さが残るものの、日が照ってれば暖かい。
とりあえず私はフェンスの一角に背を預け、
腰をおろした。
ぼーっと空を眺める、うーん、今日も快晴だ。

ー数分後ー

「ん?」

いつのまにか寝てたらしい。
瞼を少しずつ持ち上げると目の前には黒い物体が…え?!

「ひゃあ!」

「…もっと色気ある声出せよ」

「五月蠅い!
…あれ?何で神田がここにいるの?」

「あー…んーとなー…お前探しに来たんだよ。」

「私?」

「そっ、ホレ!お返し。」

チャリーン
金属が私の手の中に収まった。

「指輪…?」

不思議そうに指輪を眺めてる私。
お返しが指輪?
みんなにこれ買ったの?
そんなにお金持ってったっけ、あんた。

「もしかして、約束、覚えてない?」

「え、私が毎年チョコをあげるってやつでしょ?」

「その続き覚えてないのか?」

「続き・・・・?」



『みなちゃんはぼくとけっこんしてくれる?』

『うん!』

『なら、けっこんできるとしになったらぼく、みなちゃんにバレンタインのおかえしするね!』

『じゃあ、かんだくんのためにまいとしがんばるね!』

『やくそくだよ?』

『うん!』

「あ…え、てことは」

かぁ
思い出して、顔が真っ赤になる。

「やっと……渡せた、ずっと、我慢してた。
だって男の俺が18になるまで結婚できないんだぜ?
バレンタイン貰っていつもお返しできないことにどんだけ悔んだことか…!」

そう言いながら水無月に近づき手から指輪を奪いそれを左手の薬指に嵌める。



「俺と…結婚してくれますか?」



指輪にチュッとキスをする。

「////////」

「顔真っ赤」

「五月蠅い!!」

「返事は…?」

いつもと違う真剣な目。
あぁだめだ、心臓がうるさい。

「私でいいの?」

「18年間、ずっとお前しか見てない。俺はお前じゃなきゃ嫌だ。」

「………」

「…み、水無月??」

「お願いします」

「え?」

「私も...神田が好きです!
結婚してクダ…キャッ!」

「やった!長かった!俺めっちゃ頑張ったぁー!よっしゃぁああああ!!」


ただ一言で表すと『幸せ』
何があっても多分、神田となら乗り越えられる。
大事な私の恋人にそっとキスを送った。











<了>

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2011/03/23 21:54 | Comments(0) | TrackBack() | 物書き

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